ヘンなCDを聞く

YYはどうも車の運転が苦手なようで、新しい車を買おうといっても承知しない。だから俺が普段乗り回している軽自動車を共同で使っている。俺んちには普通の自動車がないので、YYが通勤するために車を使うのであれば、思い切って、、、自賠責がいうところの『小型乗用車』を買いたいと思っていた。YYとは関係なしに、人生最後の車を買おうっ!!なんて話をBBと時々する。でもまぁ〜今は、、今のままでいいかとも思う。

この前車に乗ったら、YYが突っ込んだままにしていたCDが鳴り始めた。YYは、俺達世代には雑音としか聞こえないような音楽が好みのようで、最初聞いただけではいったいどんな曲なのか全然判らない。、、とっ、突然話声が聞こえてきた。しばらく聞いていると、、ああっ、これが噂の『綾小路きみまろ』のCDかと気がついた。^^;

それにしても凄い、、。^^;漫談なのか落語なのか、、よくしゃべる男だなぁ〜と感心して聞いていたら、効果音、、というか、音の編集も凄いっ!!ついずっと聞いてしまった。毒舌というからもっとすごいことをいうのかと思ったらそれほどでもなく、わりと上品に面白い。^^;なんたって関西の毒舌というと、それはそれは凄いからねえ〜。もっともイギリス人のジョークほどではないかもしれないが、、。^^;

とにかく中高年をこき下ろす。そして『謹んでお慶び申し上げますっっ!!』と叫ぶんだ。自身のかつらの話まで出てきて本当に面白い。あれれっ、という間に全部聞いてしまった。そしてまた繰り返し聞いている。話のCDというのは一度聞いてしまうと内容が判ってしまうから、もうそれでおしまいかと思ったら、良く出来てるんだねぇ〜、、つい繰り返し聞いてしまうんだね、これが、、。^^;なんでこんなCDが売れるのかよくわからなかったけれど、聞いてみるとなるほどと思う。^^;

レコードに夢中になっていた頃、サウンドトラック盤というヤツを買ったことがある。映画のバックに流れている音楽なんだから、当然映像と一緒でないと完成しない音なんだけれど、自分の部屋で聞いていると、映画のその音楽が流れていた場面を思い出したりできるので、まぁ〜、思い入れの深い映画など見た後は、つい買ってしまいたくなる。テーマ曲は勿論、挿入歌も入っているし、会話なんかも入っていたりして、数年後に聞くと映画やその時代のことを思い出せて楽しい。

でもこのきみまろさんのCDは、、、。^^; 心配には及ばず、今後も売れ続けるかもしれない。ますますくたびれた老人が増えてくるけれど、もうここまでこきおろされると、ぱぁーーっ、と開き直って、強くたくましく生きてみたくなるもんね。(^^)中島みゆきさんはある歌の中で、悲しみの量が飽和の状態を超えたなら、後は忘れるしかないと言ってたけれど、きみまろさんのCDでは、努力をしなくても『忘れたことまで忘れてしまう』と言っている。わっはっは。人間が本来もっている生きる力なのかもしれないが、悲しいことは忘れてしまうけれど、楽しかったことは結構覚えていたりするし、苦い経験も時間が経てば自分のなかで言い訳して美談に変えちゃったり出来るから、くよくよしないで何もかも笑い飛ばして生きるのがいいのかも、、。^^;言われてみれば、、探しものをしているのに何を探しているのか判らなくなる時って、、あるよなぁーーっ。ひひっ。