ポールモーリア氏死去

『恋はみずいろ』『エーゲ海の真珠』   『恋はみずいろ』『エーゲ海の真珠』などの編曲で知られる手ランすのオーケストラ主宰者(指揮者) ポールモーリアさんが3日南仏ペルピニャンで死去した。、、、、、、、、 『朝日新聞

先ずは心からのお悔やみとご冥福をお祈り申し上げます。


今の若い連中は、『イージーリスニング』だとか『ムードミュージック』なんていってもきっとわかってもらえないと思うけれど、俺が学生の頃は大流行だったんだよな、これが、、。(^^) その頃は、俺はこんな音楽を大馬鹿にしていて、ほとんど聞かなかったんだけどさ。俺はフォークミュージックに狂っていて、、それもアメリカの古い伝承民謡なんか、、、そうそうっ、ジューンバエズが俺の一番のお気に入りで、、、今でも時々聞くけど、、。そんな感じだったもんで、歌詞のない音楽なんて金の無駄遣いもいいとこだし、ただ聞いてるだけなんて、退屈極まりないと思っていたんですよね。^^; ところがだんだんと大人になって、もう『イージーリスニング』なんて言葉が死語になった頃、ふっと、、あはは、、ふっと、いいなぁ〜と思うようになってきたんです。というのも、きっと『フュージョン』なんて音楽に興味が傾いてきたからなんだろうけどね。それにも飽きた頃、やっとこのポールモーリアさんって素敵と思うようになったってわけで、、。^^;  


この人が広い音楽業界でやってきたことってのはもう『革命的』とも言える位、偉大な業績を残した人だと思っています。まぁ〜、、例えて言えば、、、カラオケだけ聴いてるようなものだから、、。^^; なんということはない、、クラシックでもなく映画音楽でもない、、。そんな『音』をきっちりと一つのジャンルとして確立した人達の一人なんだからっ。これはすごいっ。特に日本人のように、『ジャンル分け』が大好きな人種にとっては、最初はどの棚にこのアルバムをおいたらいいのか判らないレコード屋の店員さんなんてのもいたんじゃないのかしら? ^^; あはは。それに、一度聞いてみればすっかり判るだろうけれど、音楽的にすごく面白いってものでもないし、こんなのどーやってコンサートするのか、素人ながら心配になってくるような音だし、、。^^; 『イージーリスニング』とはよく命名したもので、全然構える必要はないし、何かをしながら聞けばいいし、いつ聞かないと駄目ってこともないし、、ただ、なんとなく『音のない時間が寂しい』といったような気分に陥った時に聞けばいい音で、、。 それでも、この人はそんな『音』を一つの『魅力』としてアピールできるものに仕上げちゃったんだから、大したものです。


俺は、この『人生が黄昏始めた』ような歳になってやっと、このポールモーリアさんがいいなぁ〜なんて思い始めてしまいました。こんな『音』って、人によっていいと思う理由はもーっ、数え切れないほどあるんでしょうね。それくらい、『なんにもない音』ですから。^^; 俺にとってこの人の『音』は、まさになんにも無いってのがたまらなくいいんですわ。特にこの人のストリングスの使い方ってのはサイコーです。(^^) また、、、フランスには行った事はないけど、きっとフランスの空気、フランスの青い空ってのは、きっとこんな『音』のような感じなんだろうなぁ〜、って思わせてくれるところも大好きです。非常に気持ちのいい音を作るけれど、決して『作り過ぎない』っていうか、素人から言えば、『まだ隙間があるじゃんっ』みたいなすっきりした音が、なんともフランス人気質っていうか、大人っていうか、、。(^^) この人は日本人には大うけしたんですけど、その気持ち、よっくわかるわぁ〜。(続く) ^^;

全然関係ないかも知れないけれど、あの書道っていう日本の文化。俺も大勘違いしてんだけれども、書道っていうのは、だんだんと上達してくると、なんとっ、あの『白と黒のバランスの妙味』が命なんだって。すごいだろっ。^^; 大抵俺みたいに書道を本格的にやった事がないヤツは、やっぱ、『字』が一番大事と思っていたと思うけれど、、ははは、、俺だけかも知れんけど、、^^;、、本当はあのバランスがすごく大切らしい。もうそんな感覚を持てるようになると、『字』を云々するような低俗でモノを見る目がないど素人の風上にも置けない俺みたいなのは、全然お呼びじゃないけどさ。でもこの感覚って、このポールモーリアさんの音とちょっと通じるところがあるし、それにヨーロッパの人とは思えないほど繊細で叙情的だし、、、。、、ってのも俺が知ってる欧米人ってのが、そもそも『雑』な人間ばっかってこともあるけど、、^^; なんだか日本人に好まれるというか、ツボにドップリはまりそうな要素を沢山持ってる人だったですよね。


いい音楽をする人達は世界中に沢山いて、俺達はそれに触れる機会を存分に持てる、地球上で非常に恵まれた立場にいる一握りの人間だと思うんだ。そんな中で、ファンクラブが出来るほど評価されてたこの人はやっぱ、どー考えてもすごい人だったんですね。芸術の素晴らしいところは後世に残せるってところ。作者は亡くなっても作品はいつまでもいつまでも残る、、。彼の残したものを楽しめる俺達はとっても幸せだし、ポールモーリアさんもきっと、自分の事は忘れられても、作品がずっと生き続けるのを望んでらっしゃるだろうと思います。だからって、俺は彼の作品を決して『構えて』聞いたりしません。鼻歌でも歌うように、、季節が変わるように、、ただそこにあるからって感覚で、彼の残したものに接していきたいなと思います。(^^)